Eagle Eye Networks

SHIPSはなぜ、監視カメラにクラウドシステムの導入を決めたのか

8月 28, 2019 Sheri James

SHIPS Case Study

セレクトショップ SHIPS事例:監視カメラのクラウド化がもたらした“防犯以上”の効果

1975年に設立し、「スタイリッシュスタンダード」のコンセプトのもと、セレクトショップ業態の先駆けとなったシップス(SHIPS)。同社は店舗の盗難対策に防犯タグとゲートを利用しているが、さらなるオペレーションの効率化とより強固な防犯体制を求め、先進的な技術を試行錯誤する。そこで同社がついにたどり着いた、従来のものとはまったく異なる「クラウド型の監視カメラ」とは?

SHIPS Case Study
SHIPSはなぜ、監視カメラにクラウドシステムの導入を決めたのか

防犯タグやRFIDゲートを利用も、さらなる効率化を模索

1975年に前身となる「MIURA & SONS」渋谷店を開店、1977年に銀座に1号店をオープンして以来、セレクトショップの先駆けとして市場を牽引してきたSHIPS。現在は、自社オリジナル商品の企画・販売から、コンセプトショップの展開に至るまで、全国に80以上の直営店舗を構える。

SHIPSは盗難対策として、現在も防犯タグとゲートによるEAS(万引き防止システム)を利用している。しかし、「これらの対策はオペレーションが煩雑で、手間とコストが非常にかかっています」と、同社の情報システム部 課長 阿部 一成氏は話す。

シップス 情報システム部 課長 阿部 一成氏
シップス 情報システム部 課長 阿部 一成氏

「業務の効率化を推進するためにも、スタッフがより安心して働けるようにするためにも、最新のテクノロジーでもっと効率化できないかと模索していました」(阿部氏)

たとえば、商品・在庫管理の目的で導入したRFIDタグを、防犯目的に活用できないかも考えた。

「オペレーションは楽になりますが、RFIDゲートの配置によっては、ゲートから離れた場所でもアラートが鳴ったり、ゲートを通過したのにアラートが鳴らないといった誤検知が頻繁にありました。店舗によっては、期待した精度が出せないことが分かったのです」(阿部氏)

タグを利用したゲート防犯システムはこれからも店舗運営において必要不可欠だろう。しかし、それだけでは行き詰まる。そこでにわかに浮上してきたのが、「監視カメラ」の刷新である。

アナログ型の監視カメラで抱えていた課題

運用の負荷や誤検知など、ゲートによる防犯対策だけでは限界を感じていたSHIPSは、監視カメラをより活用することで、より強固な防犯体制を築けるのではと考えた。

もちろん、これまでもSHIPSでは監視カメラを利用してきた。しかし、設置されていた監視カメラシステムはアナログ型で、いつでもどこでも気軽に映像を確認できるものではない。モニタや録画のためのハードディスクなど大きな機器を店舗のバックヤードに設置する必要があった。

さらに、録画データを警察や保険会社などの外部に提出する際には、スタッフがメディアにコピーするなどの作業が必要で、「店舗スタッフに対する負荷が高まることが課題となっていました」という。

そこで、設置、導入に大規模なハードウェアを必要とせず、既存のネットワーク構成に影響が少ない、使いたいときに使えるといった要件を満たす「クラウド型」の監視カメラが検討の俎上にのぼったのだ。

導入の決め手は「ネットワーク帯域を使いすぎないこと」

複数の製品やサービスを検討する中で、選ばれたのがクラウド型監視カメラシステム「Eagle EyeクラウドVMS」だ。その決め手となったポイントを阿部氏は次のように明かしてくれた。

「クラウドサービスということで、記録用に大規模なハードウェアを必要としない点と、在庫管理やPOSなど、既存のネットワークに影響しないネットワークの帯域の取り方がポイントでした」(阿部氏)

Eagle EyeクラウドVMSは、映像データをバッファするブリッジ機能を備えている。帯域使用の少ない夜間に、バッチ処理でクラウドへデータを送信することができるのだ。このため、新たなネットワークを用意するなどの対応が不要だった点が魅力的だった。

さらに、主要な監視カメラメーカーのドライバーが用意されており、使用するカメラデバイスを選ばない。「ベンダーロックインを避けられる」点も決め手となった。

また、運用コストの試算では、前述のRFIDによる商品管理が副産物をもたらした。RFID導入によって店舗の棚卸し時間が70%削減されたため、棚卸しのタイミングを1カ月に1回に増やしたのだが、これにより、監視カメラの映像保存期間も1カ月で済むことになる。「クラウドでの録画データ保存期間が短縮化され、データ容量や課金される料金が圧縮される」ことにつながったのだ。

Eagle EyeクラウドVMSのアーキテクチャ
Eagle EyeクラウドVMSのアーキテクチャ

かくして、Eagle EyeクラウドVMSの導入が決定する。システム選定を開始したのが2016年6月、導入を決定したのが2016年9月末で「工事まで入れると半年くらい」というクラウドシステムならではのスピーディさだった。

新たにオープンする店舗や店舗改装時に順次、Eagle EyeクラウドVMSを設置しており、現在、10数店舗への導入が完了。年内にさらに2店舗増える予定だ。加えて倉庫にも設置している。

手元のスマホで見たいときにサッと確認、リアルタイム監視も可能に

Eagle EyeクラウドVMSの導入により、店舗に設置された監視カメラの映像がクラウド上に保存されるようになった。本部からは全国に散らばる店舗の現状をリアルタイムでモニタリングでき、一元管理できる。

導入効果としてはまず、高い解像度でしっかりと映像を残せるようになったため、タグやゲートに頼らない防犯体制を構築でき、従業員の運用負荷が大きく減ったことが挙げられる。タグの管理だけでなく、証拠提出時に映像をメディアにコピーして提出するといった作業も不要になった。

また、機能面では使い勝手の良さも挙げられる。「管理画面が使いやすく、表示項目のカスタマイズや、『この店舗の映像だけを店舗の責任者に見せたい』といった権限の付与も容易に行えます」と阿部氏は語る。

「動体検知にも優れていて、『監視カメラの設置された部屋にいつ人が入ってきたか』といったことを検索することも簡単です。何かあったときに早送りしながらダラダラと確認する必要はありません」(阿部氏)

そして、クラウドサービスとして当たり前のことだが、PCはもちろんスマホを始めとするモバイル機器で遠隔から映像が確認できることも「アナログシステムの時代には考えられなかったことで、非常に利便性が高い」と阿部氏は話す。

加えて大きかったのが、店舗スタッフの心理的な部分だという。

「目に見えるものではありませんが、店舗スタッフが安心して働ける職場環境を整備できた効果も大きいと感じています」(阿部氏)

マーケティング分析などへの活用も視野に

今後の展望としては、カメラ映像の用途の拡大というポイントがある。これまでの防犯目的での活用だけでなく、同一の来店客の来店履歴、来店時の店舗内動線、購買履歴、推定される属性などのリピート分析を行うことができないかという可能性だ。

これについては、現状は法規制の面でも難しいと阿部氏は語る。個人情報保護法の範囲だけでなく、プライバシー保護の観点で、より広範な配慮が必要になってくるためだ。画像解析AIなどで個人を特定できない形まで粒度を下げて、「防犯とマーケティング分析の双方を、同じシステムで行えたらうれしい」という。

SHIPSでは店舗の従業員の働き方改革にも積極的に取り組んでおり、「テクノロジーを使って店舗運営をさらに効率化していくことは今後も重要なテーマです」と阿部氏は語る。

たとえば、グランフロント大阪店では、2017年2月に残業ゼロを達成した。こうした多様で柔軟な働き方を実現していくために、テクノロジーを活用した業務の効率化、生産性向上は不可欠だからだ。

Eagle EyeクラウドVMSが、同社の店舗スタッフが安全、安心に働き、効率的で効果的な店舗運営を実現していくために果たすべき役割は、これからますます重要になっていくに違いない。

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